相変わらず,尖閣諸島に武装した中国漁船が,領海に入ってきている。
なぜ,日本政府は,中国漁船を拿捕したり,警告の上,沈没させないのか。

令和2年11月,王毅外相が,来日して,日本の外務大臣と共同記者会見をしたときに,王毅外相は,「一部の正体不明の日本漁船が頻繁に釣魚島周辺の敏感な海域に入っている」などと真実とは真逆のことを堂々と言ってのけた。
中国は,サラミスライス作戦と言って,少しずつハムを切るように,少しずつ侵略の度合いを強めていくのが,得意だ。
国民も,何年も前から,中国が尖閣諸島に侵入してきていることから,王毅外相のこのような発言に対しても,怒っている人は少ないし,マスコミも,同様だ。

なぜ,中国が,わが国の領海を侵すのかというと,中国は,日本の憲法を熟知していて,日本の憲法に日本国民をどう守るのか,一文字も書いていないのを知っているからである。

第9条【戦争の放棄、戦力及び交戦権の否認】
①、日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
②.前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

尖閣諸島の問題は,国際紛争に違いないが,憲法9条により,武力の行使ができないことになっている。
ましてや,相手は,機関銃のようなものを備えてはいるが,一応,漁船なのだ。
相手から攻撃を受ければ,さすがに反撃できるが,そうでない限り,武力で追い払うことが否定されており,あくまでも話し合いで解決することになっている。
これでは,中国や北朝鮮になめてかかられて,自由に侵入を許してしまうし,現に,大和堆という日本海の好漁場で,排他的経済水域であるはずの漁場でも,彼らの好きなように,荒らされている。

中国が,日本の排他的経済水域で漁をしているのが,もちろんおかしいのだが,この問題を解決できないでいるのは,いつまでも日本人が,第9条を変えようとしないことである。
国民が,自民党の青山繁晴議員のような第9条を変えようとする議員を支援しないからである。

それでは,なぜ,国民が憲法9条を変えないのかというと,それは,大東亜戦争で負けたからではない。
もともと,日本人には,穢れ忌避思想と言霊思想と言ったものがあり,この思想が,見えないところで或いは無意識に,日本人の行動に影響を与えているのである。

馬渕睦夫先生によれば,
言霊思想とは,発せられた言葉は物事を実現させる力を持っているとする「万葉」からの思想になる。
(参考 今本当に伝えたい 感動的な「日本」の力 馬渕睦夫 総和社)
一言でいえば,起こって欲しくないことを言葉で欲すると,実際にそれが起こってしまうと考えることである。要は,現実に起こるのが怖いので,見て見ぬふり,考えもしないのである。
尖閣諸島の問題も,同じ心理なのである。

日本国内では,作家の百田尚樹さんが「カエルの楽園」という小説を書いて,このままでは尖閣諸島が,中国に取られてしまうことを警戒していたりするのだが,そういうことを主張すると,あいつは,軍国主義者だとかレッテルを貼られてしまうのが,現状だ。

なお,穢れ忌避思想とは,穢れ,特にその最大である「死のケガレ」を嫌う日本人の性向になる。
この性向が,死を伴う事態を回避しようとして,解決に向けて,中国漁船を武力で追い払うことをしないのである。
この死に対する嫌悪感は,先の大戦で負けたから生まれたものではないし,憲法9条があるからでもない。
ずっと,太古の昔から,日本人の共通感情としてあるのである。


それでも,過去には,二回の元寇に,一致団結して,戦ったこともある。
日本人は,腹を括ったら,戦うのである。

かつて,明治天皇は,日露戦争時に,このような御製を詠まれた。
「しきしまの 大和心のをゝしさは ことある時ぞ あらはれにける」

このままでは,尖閣諸島が奪われてしまう。
今こそ,日本人は,この精神を取り戻し,憲法九条を改正すべきだ。

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